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出国前記録 LSE出願編

LSEの出願は、入学の前年の10月に始まります。必要な書類は毎年度だいたい同じなので、8月(ちょうど今から1年前)頃に準備を始めました。

2024年9月入学の場合は、2023年10月9日にオンライン出願のシステムが開放されました。私はすぐにアカウントを作成し、数日以内に推薦者に推薦状を提出してもらって、13日に出願料の支払い・出願書類の提出を終えました。その後、12月19日に無条件合格の連絡をもらいました。

以下、詳細に述べます。

1.出願関係のウェブサイト

出願に必要な情報は以下のウェブサイトに載っています(公式サイトのみ紹介)。

①出願方法

https://www.lse.ac.uk/study-at-lse/Graduate/Prospective-students/How-to-Apply

②LLMの出願情報

https://www.lse.ac.uk/study-at-lse/Graduate/degree-programmes-2024/LLM

③日本出身者の出願資格

https://www.lse.ac.uk/study-at-lse/international-students/country-pages/japan
(②のEntry requirementsのリンク先から、Japanの項を参照)

④語学要件

https://www.lse.ac.uk/study-at-lse/Graduate/Prospective-students/Entry-requirements/English-language-requirements
(②のAssessing your applicationのリンク先参照。コースによって要件が異なる。LLMは、表の下の方にある「D. Law programmes – all programmes in the Law Department, including MPhil/PhD Law」参照)

⑤出願書類

https://www.lse.ac.uk/study-at-lse/Graduate/Prospective-students/Supporting-documents
(②のAssessing your applicationのリンク先参照。⑤には全コースを想定して様々な書類が列挙されているが、LLMの出願に必要なものは、②のAssessing your applicationに書いてあるとおり)

⑥オンライン出願のシステム

https://evision.lse.ac.uk/urd/sits.urd/run/siw_ipp_lgn.login?process=siw_ipp_app&code1=ONLINEAPP&code2=2024&_gl=1*1uac8vy*_gcl_au*OTk2MjcxODY1LjE3MTY5NDEzOTU.*_ga*Nzg2OTMwMTI0LjE3MTY5NDEzOTQ.*_ga_LWTEVFESYX*MTcyMjM3ODE5NC4yMS4xLjE3MjIzODAwODguMjUuMC4w

⑦現在の処理時間

https://www.lse.ac.uk/study-at-lse/Graduate/News/Current-processing-times

2.出願準備

事前に準備するものは以下の5つです。

(1)学部時代の成績証明書

出身大学に発行してもらいます。出願時にはPDFで送信するので、書面発行の場合には自分でスキャンします。
出願時点ではあくまでも仮提出であり、合格した場合には、大学から直接LSEに送付してもらうことになります。

(2)英語のスコア

語学要件に沿った英語のスコアを提出します。IELTSの場合は、スコアレポートのフォームナンバー(スコアレポートの右下に記載されている18桁くらいの英数字)を入力すればよいので、スコアレポートそのものは不要です。
出願時点では、語学要件を満たしている必要はありません(⑤のEnglish test scores参照)。未受験・スコア未達の場合でも、出願し、審査してもらえます。ただし、語学要件を満たすまでは条件付き合格となり、学生ビザの手続きに進めません。総合スコアはもちろん、セクション別のスコアが基準に達しているのかも比較的厳しくチェックされている模様です。

(3)Statement of Academic Purpose

志望動機書・自己推薦書。海外大学院の出願では一般的な書類(Personal Statementなどともいう)で、書くべきことは⑤に列挙されていますが、これもごく一般的な内容です。長さは1000〜1500語という目安が示されていますが、ファイルアップロードなので厳密ではなく、A4サイズ・シングルスペース・常識的な余白で2枚以内くらいなら問題ないと思います。
私は、キャリアプラン・志望動機の要約→学部時代の研究→これまでのキャリア→具体的なキャリアプラン→LSEの志望動機→まとめ、という流れで書きました(2枚、1121語)。推薦状やCVとの調和(エピソードの重複を回避しつつ、アピールポイントを概ね揃える)に気をつけました。
ちなみに、すべてのページのヘッダー又はフッターに、自分の名前と出願するコース名を明記する必要があります(⑤参照)。

(4)推薦状(2通)

基本的には、大学の教授などからのアカデミックリファレンスが2通必要です。ただし、卒業から時間が経っていて、2通用意するのが難しい場合には、うち1通を職場の上司からのプロフェッショナルリファレンスで代用可能です。この場合には、出願後に追加でアカデミックリファレンスの提出を要求されることがあります。私は卒業から数年しか経っていませんでしたが、アカデミック+プロフェッショナルで提出し、追加も求められませんでした。
出願のオンラインフォームで推薦者のメールアドレスを登録すると、自動で推薦者に推薦状の提出依頼メールが送信されます(メールアドレスは、大学や会社のドメインのものでなければなりません)。推薦者は、メールに記載されたリンク先からファイルをアップロードします。また、私の推薦者いわく、被推薦者に関する簡単な質問(選択肢)があったようです。
他の出願書類との一貫性を持たせるため、可能であれば、書くポイントについて推薦者と打ち合わせをしておくとよいようです。

(5)CV

履歴書。枚数や語数の指定はありませんが、他の大学院の様子を窺うにせいぜい2枚くらいが妥当みたいです。一般的なテンプレートに従って、職歴、学歴、受賞歴、サークル等の活動歴を書きました。
学歴について付言しておくと、オンラインフォームには学位を取得した大学しか書けないので、交換留学などの経験はCVでしかアピールできません。

3.出願

出願に明確な締切はなく、出願されたものから順に審査され、合否が順次通知されます(ローリング審査制。②のAssessing your application参照)。ある程度の質で出願書類が仕上がっているのであれば、早めに出現した方が合格する可能性も高くなります。

2023年9月頃に⑥にアクセスしたところ、「9月末からメンテナンスに入り、10月9日にメンテナンス終了・次年度入学者の出願開始」との案内が表示されていました。そこで、私は10月9日のオープンと同時にアカウントを作成しました。オンラインフォームに基本的な個人情報を入力し、事前に準備しておいた各書類をアップロードすればよいので、これ自体は1日あれば終わります。

ここで推薦者を2人登録すると、各推薦者に提出依頼メールが自動送信されます。推薦状がアップロードされなくても出願すること自体は可能ですが、推薦状の提出までは審査が始まらないので、推薦状を待ってから出願すれば十分です。

オンラインフォームの入力後、出願費用を支払って、出願が完了します。

4.出願後

LSEはこまめに確認メールを自動送信してくれます。アカウントが作成されたとき、各推薦者から推薦状が提出されたとき、出願費用が支払われたとき、オンラインフォームが送信されたとき、審査が始まったとき、にそれぞれ通知メールが届きます。

出願後は、Graduate Application Portal(GAP)で現在の審査状況を確認することができます。ただし、状況の表記が曖昧なので、結局今どうなっているのか、わかるようなわからないような微妙な感じです。

なお、出願自体はLSEのGraduate Admissionsが受け付けますが、審査は各学部が行うので、審査状況をGraduate Admissionsに問い合わせてもGAPに表示されている以上の情報は得られません。学部に直接問い合わせても教えてくれないので、結論としては審査状況の問い合わせは無意味です。

私は10月13日に出願を送信し、17日に審査開始メールが届き、2ヶ月後の12月19日に無条件合格のメールが届きました。(ネット情報では)例年だと年明けに合格連絡の第一波が来るようでしたが、少なくとも今回は年内に第一波が来ました。LSEの審査期間は平均6週間程度とホームページに書いてありますが、第一波はおそらく年末〜年初に固定されており、どんなに早く出願しても、結果が出るのは最も早くて12月下旬となるようです。

5.気をつけるべき点

合格後を含むあらゆる手続きに共通することですが、LSEはメール対応がとにかく遅いです。⑦で問い合わせメールへの回答時間をおおよそ確認することができますが、数週間待ちは当たり前です。ローリング審査制のもとで、回答待ちのせいで出願が何週間も遅れるのはもったいないので、出願にあたって不安なことがあれば夏のうちに質問を済ませておくと安心です。

かたばみ

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2024年9月からイギリスのLondon School of Economics and Political Science(LSE)の法学修士コース(LLM)に留学します。 1年間の留学はともすれば漫然と過ぎ去ってしまう気がするので、日々を意識的に過ごすために日記を書くことにしました。アメリカ、オーストラリア、カナダなどのメジャーな留学先と比較するとイギリスの留学事例は少ないので、あわよくば誰かの参考になれば幸いです。 ちなみに執筆者は、日本の大学の法学部を卒業、数年間の会社員生活を経て、LSEに留学することになりました。弁護士などの法曹界の住人ではないです。 かたばみ

出国前記録 合格直後の手続き編

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